8月16日 | ETAP-3 TOTAL:275.75km
オリアスタイ→オリアスタイ
SS 275.75q |
大地のルール
教訓:パンクはリアを意識せよ
3日目は砂丘ステージもあるループコース。 スタートした場所にゴールするので、テントやシュラフは置いていく。荷物が少ない分、車が軽い。“軽い”ということは走りやすい。そして車への負担も少ない。ということは壊れにくいことにもつながる。まったく、いいことづくしである。そんなわけで私の気分も軽かった。マスターオブゴビにあたる今日のポイントは砂丘越え。自称「砂漠のヨッチャン」と名乗るナビの菅原は、隣りで「まっかせなさぁい」と自信満々。この余裕に、未熟なドライバーは精神的にも随分助けられる。砂地はタイヤの空気圧が鍵を握るという。こちらがきちんと砂との約束事を怠らなければ、砂丘も優しく受け入れてくれる。初めは息を止めながら越えていた砂丘も、次第に砂漠の波のリズムにノってくる。
モンゴルは少し走るとガラリと変わる。それをラリーレイドでは「大地が変わる」というそうだ。この日も大地は次々と変わった。どのくらい走っただろうか、悠然としたモンゴルは時間を感じさせない。その代わり大地の大きさを感じさせてくれる。遠くで降る局地的な雨の境目をハッキリ見て取れるのだ。雨かな、と思った瞬間、バラバラバラとボン
ネットの上を白いビーズが踊り出した。にぎやかなヒョウは、近くのツルンとした山を丸ごとひとつ、さっさと白く塗り変えていってしまった。
そしてコースはまだまだ続く。大嫌いな石との格闘が始まる。パンクに怯える私にとって石は憎むべき存在である。よけきれなかった石がアンダーガードにゴンッと当たる度、悲鳴を上げる私とインカムでつながっていた菅原は、さぞうるさかったことだろう。
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