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驚異のジムニー
今年もジムニーがモンゴルを走破した。それもモンゴル完走2回目だからどこまでジムニーはすごいんだろう。昨年私たちが使用したJA11で、今年は北海道の斉木達雄親子(自動車専門学校長)がモンゴルに挑んだ。ラリー3日目に折れたフロント・リーフスプリングを溶接するが、モンゴルの大地には勝てない。そこでモンゴル人選手に「ロシアンジープのスペアーはないか」と尋ねたところ、なんと自分の車のリーフを1枚ぬいて渡してくれたのだ。それにはみんなビックリ。ジープ用のリーフは太いので、サンダーで切ったり削ったりたたいたり。ジムニー完走の裏側にはモンゴル人選手のやさしさとドライバーのがんばりがあった。

強くやさしいモンゴル人選手
驚いたことはモンゴル人選手とロシアンジープだ。当初「すぐ壊れるよ」と誰もがリタイヤを予想していた。ところがどうだろう、予想通り運転は乱暴で、車も壊す(もっとも機構的に古いジープはトラブルも多いが)。毎晩のように夜中までモンゴル人選手の修理風景が見られた。しかし壊れても壊しても次の朝にはちゃんと直っている。エンジンを人力で持ち上げたり、ピストン交換をしたり、なんでもやっちゃうのだ。この競技は車が壊れることが前提である。だから車を直せる人は強いのだ。おまけに速いときている。乗せてもらったが、ガチガチのリーフスプリングに細く大きな重ステアリング、おまけにシートはベンチシート。「なんでこれで走れんの?」

それと印象的だったのがモンゴル人選手の目の輝きだ。菅原をつかまえてパリダカのことや車のことを真剣に聞いていたこと。彼らももっともっと上に行きたいしたくさんのことを吸収したいのだ。純朴で情熱的なあのまなざしに感じるモノを見つけたのは私だけではなかったはずだ。そして他人のためにレース中の自分クルマのサスペンションを人に譲れる優しさと強さは誰でもできることではないだろう。