8/17 ALTAY-GOBI
TOTAL 687km(SS 687km)
 晴れ

パリダカよりもきつい!?
もうすぐ日が沈むというのにゴールまであと300km!?
もうすぐ日が沈むというのにゴールまであと300km!?

ラリー6日目にして大きく明暗をわけた。ナビゲーションとコースの難易度が最も高いこの日、12台がリタイヤし、翌朝になっても未着者が20台以上という波乱のステージとなった。

朝7時に元気よくスタートしたジムニー号だったが、ビバークに到着したのは明るくなった翌朝6時30分。延々23時間以上走り続けた。しかしこの日のロケーションは最高にすばらしかった。私は今までにこんな爽快な景色を味わったことがない。迷い込んだ周りは、高さ100メートル程の山・山・山・・・。斜面は急だが木がないために頂上まで登れる。そこで眺める絶景といったら、迷っているときに不謹慎だが「間違えて良かったミスコースもあるものだ」と、内心得をした気分になるほど。もっともドライバーはいい迷惑だが・・・。オンコースが見つけられずGPS走行(方向)だけで山々を越えようと、ゆるやかや斜面を選びながら慎重に進んで行くが、次第に草山は石山に。CP(チェックポイント)まであとたった数qなのに、これ以上先には進めない。一緒に迷っていた2輪の選手4人と地図を広げ、現在地と目的地と周りの地形を確認しあう。こんな時でも決してあわてない菅原が大きく見えた。作戦を練り、みんなうまくいくはずだった。しかしそこで会った4人の選手とは、その後ビバークで一緒になることはなかった。

迷いながらも必死で抜け出そうと走っていると、前からなんとカミオンバレーがやってきた。どうやら逆走していたらしい。カミオンバレーに出くわすということは、オンコースにいる証明でもあるが、一番ビリだ!という証明でもある。会えて嬉しいような、嬉しくないような、何とも複雑な心境。それからジムニーは石山の斜面をピタッと這うようなピストをクリアーした後、今度はバラバラになりそうなガタガタの狭谷へと進んでいった。そして仕上げはだだっ広い台地。「恐竜の谷」を通過し、根性決めてCUP(方向)走行。ビバーク到着があと1時間遅かったらリタイヤになっていたとはなんとも怖ろしい。 「パリダカでも23時間営業するような、こんなきついステージはない。」とオフィシャルに話す菅原。
(菅原ドライバー疲労予想度100% / 近藤ナビの疲労度100%)