今大会にもう1人の女性ドライバーがいた。四輪部門2位でゴールした平和橋自動車教習所チームパラダイスの宇賀神まゆみ選手である。
私も彼女も昨年に引き続き2度目のドライバー出場であり、乗る車両も同じ車種とあってかスタート前から「熱き女の闘い」と称されていた。ところが肝心の本人(ワタシ)は自分のことで精一杯で、他人と競うどころではない。「そんなんじゃないのになぁ」とブツブツ。
ところがところが実際ふたを開けてみると実によく一緒に走った。競っているのか、それとも仲が良いのか、見ていた人はランデブー作戦をしているのかと思ったくらいだったらしい。
されど、まちがいなく2台ともアクセルは全開だったはずである。のどかで広大な大地に巻き上げられた2本の土埃は、時には離れ、そしてまたまた近づきながら、2台のクルマは同じゴール目指して走った。視界に入る彼女達の存在は精神的なプレッシャーになることも事実だったが、自分自身のバロメーターになり、パワーになったことも事実であった。
8日間のラリーの中で、1位違いで順位が並んでいた日が5日間、毎日のSS順位の勝敗も4対4、やはり女の闘いは健在であったと認めるしかないが、走り終えてキャンプ地に着けば「あそこって怖かったよねー」とキャッキャ、キャッキャと今日1日の失敗談を笑って分かち合える友達である。
自分が競技をするうえで必要なライバルであり、大切な存在である。
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