Etap6 各車にトラブル発生

この日のスタートは尾上さんの6分前。ひとつのミスですぐに追いつかれてしまう、緊張のステージ。この地域も降雨の影響で通過できない箇所が発生していたようで、前半は本来計画されたルートを大きく反れて通過する指示が出された。 しかし指示された変更のルートがとてもわかりにくく、走り辛かったので、前の車が走った後を頼りに心細い気持ちで進んでいた。
マラソンでも、水泳でも、サーキットレースでも、自分より前にいる選手を越したかどうか、または越されたかどうかは、ほぼ100パーセントお互い認識できるのだが、ラリーの場合はたとえば自分がミスコースしている間に越されてしまう場合があるので、直接すぐ脇を越されなくても、常に後ろの選手がいつの間にか前に居ると言うことが起こり得る。これがラリーの魅力のひとつでもあるが、真剣勝負をしている者にとっては心臓に悪い。
このため、前半少しルートに不安な区間が長かったので、RCPにどちらが先に着いたかがとても気になる。自分達が付いたときにライバルが居れば当然相手が先に着いたことは容易に理解できるが、居なかった場合、可能性としては一時間以上前に着いて一時間の休憩を消化して再スタートを切った場合と、自分達が先に着いた場合があるわけで、これがまた心臓に悪い。
我々がRCPに着いたとき尾上さんは居なかったため、周囲の選手に確認したところ、一時間以上前に着いたということはなさそうだったので安心して待っていたのだが、ついに尾上さんたちは我々が一時間休憩する間現れなかった。
聞けば、途中でハブと言う部分が壊れたとの事で、応急処置をしたものの機能を回復させることができず、二輪駆動の状態で走っていたため、タイムをロスしたと言う事だった。
この日は後半砂地の路面が多いため、二輪駆動では不利な状態になる。我々はもちろん四輪駆動状態であったし、砂地の場面に来たらタイヤの空気圧を落として走ろうと打ち合わせ済みだったので、この場面も難なく通過し、無事SSをフィニッシュ。
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