突然の誘い

Facoatラリーモンゴリアへの参加は、ある日意外な形で訪れた。
勤務先の会長に突然、「来年のラリーモンゴリアのナビをお前の名前で申し込んだけどどうする?」と言われたことから、自分のラリーモンゴリアへの挑戦は始まった。勤務先の会長とはご存知"ラリー界の鉄人゛菅原義正。自分はこの人物に憧れ、ラリーを志し、彼の元に入門した。憧れの存在であり尊敬してやまない鉄人のナビに指名されたことは、自分にとってはとても大きな感激であると同時に、とても重い重圧を意味していた。
大役に指名されもちろん嬉しくもあったが、重圧はそれ以上に大きく、このとても嬉しい出来事を誰にも話せずにいた。 ある日兄弟子と慕う人物がこの事を聞きつけ、「おめでとう」と電話をかけて来てくれた。あまりの嬉しさに思わず電話口で涙を流したことが思い出される。実はこのあと自分はもう一度感動の涙を味わうことになる。
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