■「TEAM APIO 親父たちの熱き戦い」に参加して
参戦への戸惑い
昨年入社し、年末年始はパリダカのお手伝いでフランスへ行き、戸惑い、焦り、不安とたくさんありましたが、今年はなんとモンゴルで会長のナビをすることになるとは思ってもみなかったことです。実は1〜2年後を目指して自分で参戦計画を立てていたのですが、ラリーを知るには参加するのが一番早い。と考えてもみなかったチャンスをいただきました。
正直なところ、不安と戸惑いが一番先にやってきました。初めてのナビゲーターで、初めての海外ラリー。しかも、ドライバーはパリダカの鉄人、菅原義正・・・。戸惑わないほうがおかしいでしょう。しかも、戦う相手はパジェロやランクル・・・なのですが、昨年も熱いバトルを繰り広げた同じチームのAPIO尾上・松田組のジムニーには決して負けられないという大きなプレッシャーがありました。相手はパリダカをも戦った名コンビ。対するこちらはパリダカの鉄人と若造・・・。あちらは平均年齢が61歳、こちらは45.5歳。平均年齢はこちらが勝ってるぞ、と会長・・・。
車両は昨年もモンゴルに参戦したジムニー。ラリーに参戦するための改造はほとんど終わっています。しかも今年は、昨年よりもさらに軽量化し、両側のドアをFRP化。サスペンションスプリングもワンオフで製作するなど、昨年よりも戦闘力が格段にアップしています。ところがこの車、他のラリーカーたちと明らかに違う部分があります。それが、ドライバー側に取り付けられたマップホルダー。通常はバイクの選手が一人でコマ図を見るために使用するものです。もともと一人乗りとして作られたために取り付けられたものですが、ナビゲーター一年生を乗せるため、そのままにしてあります。まさに、ナビゲーター教習車。ナビゲーターのナビゲーションをドライバーが横でしっかりとチェックします。恐ろしい車です。
船積み前に、御殿場や長野にてテスト走行も行い、車は万全の状態。後はナビゲーションの準備だけとなりました。
日本出発の数日前に主催者からコマ図が送られてきました。コマ図の中にGPSポイントが書いてあるので、これを元にGPSにポイントを入力していきます。
主催者のSSERでも入力してくれるのですが、ここは勉強のために手で入力することにしました。しかし、これが結構時間がかかります。数字がひとつ違うだけで全然違う場所になってしまうのですから、ひとつひとつ慎重に入力します。しかも、今回参戦のジムニーは3台のGPSを使用しているため、一晩かけて入力していきました。また、コマ図には重要なこと、別れ道での進む方向や、方位角度など、色をつけてわかりやすくしていきます。
しかし、道の想像ができず、モンゴル行きの機内でもコマ図の予習は続きました。
|